スポーツの指導現場では、ミーティングで伝達したり情報を共有する機会は多いと思います。
では、指導者が伝えたことや説明したことは、選手にちゃんと伝わっているでしょうか?
選手が「はい」や「わかりました」と言ったならば、指導者はわかったと思ってしまうのではないでしょうか?
では、この時の選手の本当の気持ちはどうでしょう?
わかっているかもしれないし、わかったつもりになっているだけかもしれません。
または、「はい」とは言ったが全然わかっていないのかもしれません。
もしここに、選手と指導者の間でこのような「ズレ」が起きているとどうなるでしょう?
このコミュニケーションのズレが、選手のパフォーマンスやモチベーション、そして結果に影響してくるのです。
コミュニケーションは双方向で行われるものなので、一方的だと当然うまくいかなくなります。
実際、一方的なコミュニケーションだと、どんな問題が起きるでしょうか?
例えば、
監督に対する不信感を感じる、不満になる、信頼度が低下する、モチベーションが下がる、意欲が低下する、結果が出ない、練習に来なくなる、サボる、辞める、ケガする、練習に身が入らない、など、、、
このような小さなズレに気づかないままだと、このズレが次第に大きく膨れ上がってしまい、取り返しのつかないことにまで発展する可能性があります。
スポーツの話題でニュースに取り上げられる不祥事の根本原因は、全てミスコミュニケーションからくるものです。
過去にも、ある競技の集団ボイコットや体罰問題など、スポーツ界では数えきれないほどの様々な問題が取り上げられましたが、これらも全てコミュニケーションの齟齬が原因です。
ミーティングでは、双方向のコミュニケーションを意識し、
「今言ったことは、選手がどれくらい理解しているだろうか?」
「選手が言いたいことはないだろうか?」
「選手が言えないことは何だろうか?」
一つ一つ、自分に問いを立ててみてくださいね。
この指導者と選手の関係性を良くして結果に繋げるのが、スポーツコミュニケーションコーチである私の専門領域です。
双方向のコミュニケーションのズレを少しでも小さくして、チームや選手のパフォーマンスアップに役立てていただけると嬉しいです。