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2021.4.3 スポーツコミュニケーション

スポーツ界の体罰の根底にあるものとは

「勝利至上主義」

やはりこれが体罰やパワハラが消えない原因の一つになっているのではないか。
そう考えてしまいます。

この1年、コロナ禍において多くの大会が奪われた間、指導者はどのように過ごしてきたのか。
「結果」を得る機会がなかった中、どのような指導をしてきたのか。
これまで「勝て」「勝て」と言い続けてきた指導者にとっては、戸惑いしかなかった1年だったのではないでしょうか。

そのような中、結果を求める機会がなかったこの1年で、体罰・ハラスメントが減ったのかどうか、私自身非常に気になるところです。

もちろん、スポーツでは結果が全ての世界。
私も元アスリートで、結果のために人生を賭けてきた一人です。

それは大前提として、
そもそも、なぜスポーツ指導者がそこまで「勝ち」にこだわり続けるのか?

選手がこだわるのはわかるが、なぜ指導者が手を出してまで勝ちにこだわるのか。

プロの世界であれば、指導者は結果の責任を負っているため、結果を出すことで自分の処遇が決まる。だからということは理解できなくもありません。

だからといって、プロの指導者も自分の結果のために体罰やパワハラを行うことは、プロとしてあるまじき行為。プロチームの指導者であるという自覚に欠けているとしか言えません。

プロチームの指導者というのは、つまり指導のプロでもあるわけです。

では、地域のスポーツチームや部活動の指導者がそこまで勝ちにこだわる理由は何なのか?

その根底にあるものは、人間誰しもが持っている「承認欲求」が満たされていないことが原因なのでは?と私は考えます。

・勝たないと自分のことを認めてもらえない
・勝たないと指導者としての価値がないと言われた経験がある
・「勝つ」という結果だけで評価され続けてきた

それによる不安や焦り、プレッシャーなどが日々のしかかっているのではないでしょうか。

以前、「自分は怒りっぽい」という指導者からこのような話を聞きました。

「怒ったところで何もいいことはない。感情で怒って、声荒らげて、気分も晴れない。気分の悪さだけが残る」

本当は怒ってはいけないとわかっていながら、長年の積み重ねがなかなか取れずに悩んでいる指導者もいるような気がしてなりません。

体罰やパワハラは絶対にダメ。
でも、ダメダメと言ったところで何も変わらない。

私は、体罰がスポーツ界から消えること、そしてスポーツが明るい話題として提供し続けられることを心から望んでします。

もし、体罰がダメだとわかっていて、指導を改善したいと思っているのになかなか思うようにいかず悩んでいる指導者がいるならば、私はその指導者を全力でサポートしたい。

それが、選手の明るい未来であり、指導者の明るい未来に繋がるから。

私の想いとしては、ただ体罰を否定するだけでなく、具体的にそれを改善する方法、体罰が減る方法を考え、スポーツ界の明るい未来に貢献していきたいです。