「どうやったらよいチームが作れるのか?」
そのような相談を受けることがよくあります。
その参考になるかどうかはわかりませんが、今回は私の会社員時代の体験談をお伝えしようと思います。
これは私が会社員時代の最後の職場で働いていたチームの話です。
その職場は、会社の敷地内にある施設の運営で、目的は来館されたお客様の満足度を高めるために、最大限のサービスを提供することでした。
施設には一般のお客様をはじめ、全国の営業マンがVIPのお客様を連れてきたり、海外からお客様を招いたり、社会見学や団体ツアーでは100名を超えるお客様が一気に来られたり、国内外からメディアの取材が入ったりと、しかもそれを同時に受け入れ、それぞれのお客様の流れを把握しながら施設内見学をスムーズに行わなければならないという、超複雑なお仕事でした。
大手企業ということもあり、特にVIP案件が多く、営業マンもピリピリしていて「絶対粗相を起こすなよ」という見えない圧が伝わり、それはそれは大変でした。
到着時間の把握から、あったかいお茶を出すタイミング、帰りの飛行機の時間など、時間厳守で分刻みで動かないといけません。当然、チームの連携がうまく取れていないと全てが崩れてしまいます。
しかし結果的に、私たちのチームは、自信をもって誇れる最高のチームになったのです。
具体的にやったことを今思い返してみると、
・メンバー一人ひとりが自分の役割を果たす
・常にお互いの状況を伝え合い、メンバーの動き(何処に誰がいて何をしている)を全員が把握
・オープン前に1日の全体の流れや動線を把握、閉館後に1日の振り返り
・反省点をすぐに改善
こうやって振り返ってみると色々思い出してきますが、やはり常に対話を通じて、メンバー一人ひとりの意見を聞き、一人ひとりの声を大切にしてきたように思います。
そうして日々目の前の業務に取り組むことで、気づけば、忙しくて手が回らない時には別のメンバーが手伝いに来てくれていたり、先回りして手が足りなさそうなところへ向かったり、事前にミスを防ぐために予備を用意していたり、各々がシュミレーションや予測をしながら動いていて、個々がメンバーを思いやり、気遣い、皆で支え合う関係性ができていました。
そこには間違いなく、一人ひとりの責任感も芽生えていたと思います。
決して目的がチームを良くすることではありませんでした。
チームづくりって、こういうものではないのかなと思います。
このお話、スポーツのチームづくりの参考になりそうですか?