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2022.2.7 スポーツコミュニケーション

「緊張感を持ってやれ」という監督の言葉

先日、あるネット記事で、監督のこのような言葉を目にしました。

それは、ミーティング中に監督が選手に放った言葉のようで、
「ヘラヘラ笑いながらやっている選手は外す」
「それくらいしっかり緊張感を持ってやれ」
といったものでした。

そのチームの関係性がどうかで、選手の受け取り方は変わります。
物凄く信頼関係ができていて、コミュニケーションもしっかり取れて、何でも本音で話せて、選手も指導者もお互いがリスペクトしているような関係性であれば全く問題ないでしょう。

ただ、この言葉だけを取り上げてみると、私はとても違和感を感じました。

何が違和感かというと、
まず、
「ヘラヘラ笑いながらやっている選手は外す」

これは指導ではないということです。

どちらかというと、自分の型にはめようとする「支配」に当たります。
それができないのは選手のせいだと、選手に責任を負わせているようにも聞き取れます。

昭和の時代のリーダーは監督の言うことが絶対で、一つの枠にはめるような指導が主流でした。

しかし今のこの時代は、多様性の時代。
選手一人ひとりの個性や能力を、監督がいかに発揮できるか。
これが今の時代に求められるリーダーの在り方です。

「緊張感を持ってやれ」というのも、監督に言われて持つものではありません。
どうやったら選手が緊張感を持つようになるのか?それを考えるのが監督の役割であり、責任であると私は考えます。

私が指導者だったら、緊張感を持ってやれていないのは選手のせいではなく、自分の指導不足と捉えるかもしれません。

今回、たまたま記事をみてのことでしたが、このような事例は日常茶飯事ではないでしょうか。

・集中しろ
・緊張感持て
・気合いを入れろ

これらは、選手自身が自覚をして、自分自身の中で切り替えならがコントロールをするものだと私は思います。

グッドリーダーは、直接的に言葉でそのように発するのではなく、
「どうやったら選手たちが気づいて自発的にそうなるのか?」
「そのような選手に成長するために指導者として何が必要か?」
と、常に自分に目を向けたり、選手に気づかせる問いを考えます。

そして、選手の成長と共に、指導者自身も成長しようとしています。

あなたなら、どのような問いを投げかけて選手に気づかせたり、選手の成長を促しますか?