コーチングの重要性はわかっていても、やはりティーチングもしないといけないし、どこまでティーチングをやって、どこまで言わずに我慢して、どこからコーチングが必要なのか、悩みは尽きないかと思います。
ここで、「教えないといけないこと」と、「考えさせて気づかせれば理解できること」を分けて考えてみましょう。
まず「教えること」とは、相手が全く知らない、経験のないこと。
例えば、ルールとか、基準とか、基本的なやり方とか、知識・教養とか。
これは教えないと理解すらできませんし、知識や経験がなければ、考えようにも考えられません。
「考える」とは、知識や経験をもとに、自ら考え判断することです。
まずは知らないことを知ってもらうために「教える」
そして、教えたことに対してできなかった時、また色んな選択肢がある時には「考えさせて気づかせる」という促しができます。
具体的には、例えば教えたことができなかった時には、
「そうじゃないだろ、もっとこうしろ」
ではなく、
「今、何をしようとしたの?」
「本当はどうしたかった?」
「次はどうやってみる?」
など。
また選択肢がある場合は、
「今のこの攻撃の場面で、AとBとCの方法があるとしたら、君ならどの方法でやってみる?」
「それはなぜ?」
や、
「僕ならこうしようと思うけど、それはどう思う?」
など。
技術指導だけでなく、選手の考える力を養うには、指導者の思考力、言葉、コミュニケーション、質問力などもカギになってきますね!