コミュニケーションにおいて、上司・部下それぞれにパフォーマンスを発揮しやすい場所というものがあります。
プロ野球やプロサッカーチームであれば、ホームゲームのほうがパフォーマンスが発揮されやすいといったように、自分のホームだったら「安心感」がありますが、アウェイになるとこれがいつもと違う「違和感」に変わるため、アウェイではホームの時よりもパフォーマンスが発揮しずらくなります。
これを会社の職場に置き換えた時、部下のホーム、上司のホームはどこになるかおわかりでしょうか。
自分にとってホームの場所。それは、いつも自分が座っている席や、自分がいつもいる場所をいいます。
つまり、それぞれ自分の席が自分のホームとなり、自分のパフォーマンスを発揮しやすい、安心安全の場所ということになります。
このホームとアウェイの関係において、よくあるのが、上司が自分の席に部下を呼び出し、上司が部下に対して怒鳴るケース。
当然、上司にとってそこは自分のホームになるので、自分の怒鳴るパフォーマンスは上がりますよね。逆に考えると、部下にとって上司の席はアウェイになるため、例えば説明を求められた時に緊張して伝えたいことが伝えられなくなるなど、パフォーマンスが下がる可能性が高くなります。
では、部下のパフォーマンスを上げるにはどうすればよいか。
そうです。上司が部下のホームに行くことです。
つまり、部下を上司の席に呼ぶのではなく、上司が部下の席まで行く。
その方が部下もいつもの自分の席から安心して発言できますし、言いたいこともきっと伝えやすくなるのではないでしょうか。
部下の能力を開花させる、部下を育てるために上司ができる具体的なコミュニケーションの方法の一つです。