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2024.12.21 スポーツコミュニケーション

「話させる」と「パフォーマンス」との関係

現在、子ども向けのコーチングも行っていますが、子どもでもアスリートでも、セッションではとにかく沢山話させることを意識して取り組んでいます。

この話させる方法というのが「アクティブリスニング」というコミュニケーションスキルになりますが、
アクティブリスニングという言葉自体は造語で、

アクティブとは、「能動的に、積極的に、働きかける」
リスニングとは、「聞き分ける」

という意味で、
【能動的に話させてそれを聞き分ける】という手法です。

コーチングでは「傾聴」というイメージを持たれている方も多くいますが、実際に意識しているのは「話させる」です。

なぜかというと、相手に話させることで相手にとってのメリットが山ほどあるからです。

そのメリットの一つに「語彙が増える」という効果が期待されます。
語彙が少ないと自分が思っていることをうまく相手に伝えることができません。

そしてプロのアスリートでさえも、このコーチングセッションでアクティブリスニングを取り入れることで、パフォーマンスアップが期待されます。

話させることで、頭の中身、つまり思考が鍛えられるのもその効果の一つです。
それによって行動が変わり、結果に影響するため、アスリートの能力開発に非常に有効です。

これは技術指導ではなく、フィジカルやスキル以外の能力を高めていきます。

アクティブリスニングには「聞き方」のレベルがあり、コーチングでは、本人も気づいていないことに気づかせたり、潜在的なものを引き出す聞き方をしていきます。
そして更にそれを聞き分けていきます。

なので、アクティブリスニングは、話させる目的を意識しながら、話している相手から入ってくる情報を聞き分けて識別して、何か次の手立ての情報にするという2つを同時にやっています。

例えば、頭の中が混乱しているようなときは、「頭の中が整理されてやるべきことが明確になったらいいな」という結果を期待して話させます。

このように、ある働きかけによって期待している結果に導く。
これがアクティブリスニングです。

ちなみにアクティブリスニングについては、コーチングの知識が学べる基礎講座でお伝えしていますが、
アクティブリスニングの10個のポイントの一つに、「うながし」というのがあります。

これは前に進むあいづちで、
「それで?」「というと?」「それから?」
という言葉を使いながら更に話を進めていきます。

このうながし、選手や子どもとの会話で是非やってみてくださいね。