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2021.9.6 スポーツコミュニケーション

選手を引退してすぐ指導者になるのは危険?

実業団選手やプロの選手は、引退と同時に指導者側に回ることはよくあるのではないでしょうか。

「名選手名監督あらず」という言葉にもあるように、
選手と指導者では、立場も役割も、見る視点も追う責任もまるで変わります。

選手の時は、いかに自分のパフォーマンスを高めるか。
恐らく自分のことだけに集中すればよかったでしょう。

それが指導者になった途端、
「どうやって選手の能力を高めるか?」
「どのようにしてチームを同じ方向に向かせるのか?」
「どうやって選手のモチベーションを上げるか?」
「効果的な声かけやタイミングはどうなのか?」
など、技術指導だけでは補えない部分が相当あることは、指導者になってみて気づくのではないでしょうか。

まさしく、指導者のコミュニケーション能力、そしてマネジメント能力が問われます。

しかし現役中に、コーチングやコミュニケーションのノウハウを学ぶことなんて誰も考えることはなかったでしょう。

そういった人との関わり方を知らない状態でいきなり指導者として選手と関わっていくと、どんなことが起きるでしょうか。

以前、プレーヤーから指導者になったあるプロスポーツチームの指導者が、研修受講時に
「自分の指導の何ができていて何ができていないかもわからない」
「ミーティングで選手に伝えても、わかっているのか?いないのか?不安」
と話していたのがとても印象的でした。

『コーチ』の語源が馬車であるように、
コーチとは、その人を目的地まで送り届けること。
つまり選手やチームをゴールまで導く人のことをいいます。

コーチ=技術指導ではありません。

選手から指導者になっていきなりつまずいてしまう原因が見えてきたでしょうか。

これから指導者になる方、指導者になったばかりの方は、まずはコミュニケーションの基礎、選手のパフォーマンスを高めるための関わり方を学ぶことから初めてみてはいかがでしょうか。

それがこれからの日本のスポーツ界の未来を明るいものにする。
私はそう思っています。

それは選手にとっても、そして指導者自身にとっても豊かで幸せな未来に繋がっていくと確信しているからです。

コミュニケーションのことでお伝えしたいことは山ほどあります。
是非コミュニケーションのノウハウを自分のものにして、これからのスポーツ界を牽引してくださいね。